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COLUMN

2021.11.24

ゲームの世界を現実に!渋谷でリアルRPG体験「回遊型イベント」とは

#渋谷#イベント#ヒント

2021年9月~11月、渋谷を舞台にしたアクションRPG「新すばらしきこのせかい」を体感する回遊型イベント「FIELD WALK RPG」が開催されました。今回は、本イベントを仕掛けたライブインタラクティブワークスの伊藤一紀さんにお話を伺いながら、企画の裏側に迫ります。


伊藤一紀(いとうかずき)/ライブインタラクティブワークス事業部 プロデューサー
FIELD WALK RPGでは、ビジネススキームの立案や渋谷の各施設との渉外や施策立案、全体プロモーションなど、イベントのビジネス面のプロデュースを中心に携わった。


―「FIELD WALK RPG」とは、どのような展開なのですか?

実際の街や商業施設を舞台に、ゲームやアニメの世界を体感できる回遊型イベントです。参加者は専用のスマートフォンアプリを使って、キャラクターと会話をしたり、謎解きや宝探しをしたり、バトルなどを楽しみながら、冒険を進めていきます。

 

―伊藤さんが所属するライブインタラクティブワークス(以下、LIW)とは、スクウェア・エニックスの新規事業部で、新しいエンターテインメントを提供するために、これまで様々なロケーションでイベントを行ってきたとお聞きしています。今回、渋谷の街を舞台にした手応えはいかがでしょうか?

「新すばらしきこのせかい」は渋谷を舞台にしたゲームです。イベント参加者からは「リアルの渋谷の街でキャラクターと冒険できて嬉しい」、「イベントを楽しみながら、渋谷の街の新しいお店や魅力を発見できた」という声を頂いており、新しい街歩き型のイベントとして、大きな手応えを感じています。

また、今回協力いただいた渋谷の商業施設からも、「(イベント期間中)お客様が増えた」、「SNSなどで発信してくれた」など、ポジティブな反応を頂いています。イベント参加者が、“街や施設で消費もしてくれるお客様になっていることに、地域振興の観点からも手応えを感じているところです。

 

―たしかに地域振興にもつながると街も嬉しいですし、リアルイベントを行う意義がより高まりますね。

「ゲームの世界を現実に」というビジョンのもと活動しているLIW事業部ですが、現実の街をRPGの舞台にするだけでなく、活性化の一助を担えているのは、意義のあることではないかと考えています。

 

―実際にイベント体験させていただきましたが、予想外な場所にキャラポップやステッカーが設置されていました。設置場所の選定にはどんなことを意識していましたか?

商業施設の共用部を中心に、キャラポップやステッカーを設置させて頂きました。共用部を選んだ理由は、RPG特有の探検感を出すのが狙いでした。それだけではなく、ひとけの少ない裏階段などもスポットとして混ぜることで、イベント参加者が一般のお客様の通行の妨げにならないようにした意図もありました。

MAGNET by SHIBUYA109 階段壁面

 

―商業施設内にある常設のアート作品も、攻略のために必要な要素になっていましたね。

はい。キャラポップやステッカー以外にもアプリの画像認識機能を使った遊びも用意し、館内のアートも活用しながらイベント参加者に楽しんでいただけるように工夫しました。

 

―今回、緊急事態宣言下での会期スタート(現在は宣言解除)となりましたが、イベントづくりで意識したポイントはありますか?

イベントルートを自由に選べるようにしたり、プレイヤーによって探す敵の種類を変えたり、イベント参加者が1か所に集まって密にならないようにしました。また、QRコード認証や画像認識、位置情報などの非接触型の仕組みを採用することで、感染防止に努めました。

 

―チケットを購入すれば、期間中いつでもプレイできましたよね。おかげで会社帰りに数日に分けてイベントを楽しむことができました。

はい。日々変化するコロナ状況によって、予定が立てづらいであろうお客様が、なるべくご自身のタイミングでプレイできるよう工夫しました。

―渋谷の街を舞台にしたイベントは初実施でしたが、次回また渋谷でイベントを仕掛けるなら、どのような展開をしてみたいですか?

今回は渋谷の商業施設、コラボ店舗などを含めると20か所以上で、街をジャックするようなイベントが展開できました。事業主体が異なるさまざまな施設が連動し、ひとつのイベントをつくりあげていくのはなかなか大変でしたが、渋谷区観光協会のサポートもいただきながら、何とか実現することができました。次回は、別コンテンツによるFIELD WALK RPGを渋谷で開催してみたいですし、同時に複数のFIELD WALK RPGを展開するような多層的な取り組みもできたら面白いと考えています。

 

―今後、さらに広がりのある展開ができたら面白いですね。

新たな商業施設との連携や、渋谷を飛び出して、東急沿線まで展開を広げてみるのもありかもしれません。今後のさまざまな可能性を感じてワクワクしているところです。

 

―企業の垣根を越えた「回遊型イベント」が実現できる街は、そう多くないもの。そんな中、今回ご紹介したイベントは、渋谷を舞台にしたゲームとのコラボレーション、まさに“渋谷ならでは”の企画でした。伊藤さん、貴重なお話をありがとうございました!

このコラムでは、これからもイベントレポートやインタビューなど、渋谷エリアの最新動向を発信していきます。
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菅原 理紗 / Risa Sugawara
2017年入社。
東急グループ施設情報を集約した「渋谷イベントスペースガイド」企画立ち上げ・編集を担当。
SHIBUYA FASHION WEEKでは事務局を務める。
頑張った日のご褒美ランチは奥渋谷にある「吉野」のうな丼か、「KURA」の納豆パスタ。
King Gnuのファンで、いつか渋谷の工事現場でライブが企画できないかと目論んでいる。

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