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COLUMN

2021.04.15

渋谷区職員の方に聞いた!コロナ禍におけるイベントの在り方とNewNomalへの取り組み ~後編~

#渋谷#イベント#ヒント

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、イベントやプロモーションの方法に悩まれている事業者の方も多いのではないでしょうか。そこで、渋谷区が主催するイベントや新型コロナ対策に関する支援事業に関して、渋谷区職員の方にリモート取材してみました。コロナ禍でイベントやプロモーションの在り方に悩まれている事業者の方のヒントになるような情報をたくさん聞くことができました。

後編では、昨年6月に全国で許可基準が緩和された「テラス営業」について、渋谷区での取り組み状況を渋谷区区民部産業観光課 小川さんに伺いました。

前編はこちら


渋谷区役所 産業観光課 産業振興係 小川智大(おがわともひろ)


|まずは渋谷区においての産業観光課の役割、業務を教えてください。

区内産業振興に関わる業務が中心で、商店街の振興、中小企業融資の利子補填制度、国が実施するセーフティネットの受付、渋谷区観光協会と連携した観光施策などを行っています。

|今回の規制緩和内容について教えてください。

元々、道路上への設置物については、道路占用許可基準が国交省で定められており、テーブルや椅子は設置できないことになっております。
その基準が、新型コロナウイルスによる影響を受けた飲食店様の支援のため、昨年6月に許可基準が緩和されました。一時的な緩和策として、期間は延長期間を含む令和3930日までの暫定期間とされており、期間中は一定の幅員を確保していれば、道路占用許可申請、道路使用許可申請を経てテーブル・テラス等を設置しての営業が可能となりました。警察との協議も必要になりますが、飲食店以外にも物販なども緩和の対象になります。

 ―渋谷区独自の取り組みはありますか?

今回の規制緩和の条件は2m以上、交通量が多いところは3.5m以上としていますが、渋谷区独自では、植栽の多い地域(公園通り商店街など)では植栽と植栽の間のデッドスペースも含めて2mの幅員でも許可しています。また1.5mの幅員でも、警備員、コーン配置した上での実施の許可も検討しています。

 

|渋谷区でのテラス営業に関する事例を教えてください。

渋谷では渋谷中央街、広尾商店街振興組合、渋谷公園通商店街振興組合、アメリカ橋商店会、南新宿商店会、渋谷宮益商店街振興組合、富ヶ谷一丁目通り商店会、渋谷道玄坂商店街振興組合の8つの商店街でテラス営業実施しています。参加店舗数は一番多い商店街(渋谷中央街)で30店舗ほどご参加いただいています。
店舗の参加だけではなく11月の「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2020」(関連記事)の時期に明治大学の研究室が開発した、歩道にある車止めボラードの上に設置できるテーブルを設置したという渋谷宮益商店街振興組合の事例もあります。近隣店舗で買ったものを飲食できる来街者のフリースペースという使い方で、今後もこのようなイベントでのスポット利用についても相談を受け付ける予定です。
コロナの状況下、なかなか外食ができない状況もあり、現在路上で飲食している方々もちらほら見受けられますよね。そのような方々もぜひテラス営業店舗を活用いただき適正に飲食いただけたらと思っています。

―テラス営業をしているお店に訪れるお客さんも三密回避で利用しやすいですね。

そうですね。売り上げが上がったこともありますが、街全体の活気がアップしたり、商店会長や店舗同士のコミュニケーションが生まれました。新しく商店会に加盟した店舗もあって、昔ながらの商店街の活気が戻ったような感じもします。
訪れるお客様からも暖かい時期は外での飲食は気持ちがいいとの声がありました。私自身も実際に足を運びましたが、屋外の飲食は気持ちが良かったし、密にならず安心して飲食できました。

|暖かくなってくることもあり、路上活用の需要はさらに高まってくるかと思います。どのような申請手続きが必要ですか?

まずは産業観光課にご連絡をいただき、幅員等の条件を確認のうえ、どういった方法であれば実施が可能かご相談をさせていただいております。その後、渋谷区への道路占用許可申請、警察への道路使用許可申請の手続きを経て、「テラス営業」を実施していただく流れになります。

 

勝手に路上でイベントや物販を行ってはいけないことはわかっていても、実際路上を活用したい場合、どのような規制があって、どのような手続きを踏めばいいのかわからない部分が多かったりしますよね。渋谷区では、事業者や商店街に寄り添った形で、一つの形にこだわらず柔軟に施策実施の相談ができるようです。
今までは屋内で営業していたお店が外に出ることで交流が生まれるのもすごく素敵ですよね。
コロナの状況下で不自由なことが多い中、コロナの状況下であるからこその発見があり、この取組はアフターコロナにおいても飲食の新たな在り方になるかもしれませんね。
私もぜひ一度、テラス営業体験しにいきたいと思います!

今回のコラムでは、コロナ禍で開催した渋谷区主催のイベント「おとなりサンデー」、「くみんの広場」と「テラス営業に関する規制緩和」について取り上げました。
「交流」や「つながり」がキーワードでしたね。積極的に地元のイベントや支援が行われているのは渋谷ならではないかと思います。

 

このコラムでは、これからもイベントレポートやインタビューなど、渋谷エリアの最新動向を発信していきます。
渋谷エリアのイベントスペースやユニークベニュー、駅・屋外広告についての情報はPLACEをご覧ください。


片平 葉奈 / Hana Katahira

20209月まで渋谷駅前のエリアマネジメント業務に携わっておりました。渋谷駅前の開発情報やエリアマネジメント、渋谷区をキーワードに記事を書いていきます。ちなみに渋谷で一番のお気に入りスポットはエリアマネジメントとは全く関係ありませんがネパール料理のカンティプール。(20201217日に閉店…泣)

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